2011年6月21日火曜日

傾聴力の威力

私の大学院時代の恩師にGeorge Milkovich教授がいる。彼はCompensationの権威で、Total RewardsCash以外に職場環境や学習機会なども報償の一部として捉える理論)を提唱した。彼はCompensationが大好きで、どこに行っても「給与系」の質問をすることで知られていた。たとえば、彼が彼の娘と一緒に新しいスーパーに行くと、いつも「ここの給与はどうなっているの?」と聞くので、娘が一緒に外出するのを嫌がるようになったとか。やはり、そこまでのオタクじゃないと、彼ほどの一流の学者になれないのだろう。

私も彼を見習って、タクシーや美容院では「質問」と「傾聴」を多用して、コミュニケーションスキルの練習をすることにしている。今日、美容師から面白い話を聞いた。美容師という人種はどこに行っても人の髪型が気になるそうだ。「数か月ぶりのボサボサの髪で美容院に行った私を許せないだろうな」と思いながらも、「傾聴」を続けた。そして、彼曰く、吉祥寺、新宿、青山など場所によって流行っている髪型が明らかに違うらしい。組織文化じゃなく、その土地の文化も確かにあるなと妙に感心した。さらに、その人が何を注意してみるか(どんなフィルターを持っているか)は、その人の職業や個性を反映しているんだなと感じた。会社の所在地の文化が会社に影響を与えることもあるだろう。トヨタの本社は愛知県、日産はもともと銀座。愚直なトヨタと洗練されているイメージの日産。大阪のパナソニックと品川のソニー。これらの会社で働いている人達の髪型や服装も違うのだろう。そのような角度から組織文化を分析してみるのも面白そうだと感じた。

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